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- 【アモリ通信１３７：女性経営者】 20171129
【アモリ通信１３７：女性経営者】 20171129
こんにちは。
キャッシュフローコーチ ＆
参謀育成コンサルタントの福島清隆です。
本日のテーマは「 女性経営者 」です。
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エステー 鈴木貴子社長の
笑顔のリーダー学
（日経トップリーダー ７，８，９月号）
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実績を残している女性経営者も沢山います。
それぞれに個性が異なりますから、手法も様々
かと思います。
今回は上記の人物を取り上げます。
その前に、エステー化学株式会社の概要。
設立 1948年8月31日
資本金 70億6550万円
従業員数 約890名
売上 約460億（2017.3)
営業利益 約29億 (2017.3)
取締役代表執行会長 鈴木喬
取締役代表執行社長 鈴木貴子
エステー化学の事実上の創業者、鈴木誠一や
鈴木明雄は鈴木喬の実兄。
鈴木貴子は元日産自動車社員で、鈴木喬の姪
鈴木貴子は鈴木誠一（現名誉会長）の三女
事業概要
エステーは、生活日用品の革新を通して、人々の
暮らしを豊かにしたいとの想いから世にない商品の
開発力を発揮して、様々なニッチ市場を創造してき
ました。
現在、エアケア（消臭芳香剤・脱臭剤）、
衣類ケア（防虫剤）、湿気ケア（除湿剤）、
ハンドケア（手袋）、サーモケア
（使いすてカイロ）、ホームケア
（クリーナー・その他）の６つの事業において、
より付加価値の高い商品開発と独自性の強い
マーケティング活動を通じて、さらなるお客様満足
の向上を目指しています。
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エステー化学はまぎれもなくオーナー企業であり
大企業ですね。
日経トップリーダーなので、中小企業向きかと
思ってました。
上場企業で「兆」の売上を誇る企業経営者や、その
レベルを対象にしている一部の経営コンサルタント
は、売上数百億レベルでは中小企業と捉える人が
いなくもないように思われます。
その判断の適否は別問題として、企業規模は関係
なしに
・オーナー企業の創業家出身の女性経営者
・バックに実力会長他が控えている
・女性の感性で成功を収めている
そういう視点というか前提で、同誌の記事を
サマリーしてみます。
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（７月号）
百聞は一見に如かず
流通を巻き込んだ返品削減の取り組み
・返品の目標値を設定
・返品削減に秘策はない。必要なのは、メーカー
の営業と卸、小売店が細やかなコミュニケー
ションを重ねること
・ポイントは３つ
１．小売店に新商品を入れる際、その店に
合った納品数を決めること
２．商品を仕入れた後、店の売上データを全国や
その地域の他店の数字と比較しながら今後の
売れ行きＷＰ的確に予測すること
３．売れ行きが鈍った商品の発注止めが手遅れに
ならないように素早く決断すること
・2016年12月。首都圏の日用品卸の組合がで実施
している主要メーカーの評価アンケートで、初め
てエステーが１位に選ばれた
・エステーは「返品対応満足度」の評価が高くて
１位になった。
他の評価項目は「店頭価格安定」
「販促金透明度」「売上貢献度」「利益貢献度」
（８月号）
変装し、自社の現場に潜入
テレビ番組出演で知った社員の本音
・「覆面リサーチ ボス潜入」
（NHK BSプレミアム）からのオファーがあった
・彼女の人物像は
「場末のスナックのママだった50代の永田さん」
・お客様相談室で本社から200mと近く、社長
就任後にお茶会もしてよくわかってるつもり
だったが・・・
「社長は一度もこの現場にいらしたことは
ありません。ぜひ来てほしいのですが」
「お客様相談室は本来、会社の中心にあるべき。
改善につながる声を聞けるのですから。
けれど現実には、お客様の声を伝えても改善
に向かう手ごたえがない」
彼女（鈴木貴子社長）は猛省したそうです。
・フィ－ルドスタッフの職場体験
「装飾が同じパターンに陥りがちなので、
たまには違う人の意見が欲しい。
会社に日報を送っているが、何のコメントも
ない日が続くと自分は何をやってるのかと
むなしく感じる」
「褒めてほしいのではない。見ていてほしい」
鈴木社長は、彼女が辞めてしまうという危機感
を覚え、離職が多い理由もスキルが共有されない
理由も分かった。
番組の収録では最後に関係した社員を本社に
呼び「永田さん」が社長であったことを明かし、
その場で社長としての至らなさを詫びた
「皆さんの集めたお客様の声を、経営陣や関連
部署に定期的に伝えてもらう場をつくります。
私もきちんと現場に足を運びます」
TV放映後の嬉しいコメント
「エステーには仕事に誇りを持ついい社員が
たくさんいるね」
鈴木社長は現場の声に敏感になろうと心に誓った
そうです。
（９月号）
70周年記念パーティはムダ
代わりに特別ボーナスを選んだ理由
・エステーは2016年に創立70周年を迎えた
しかし、鈴木社長は、
「70という数字は中途半端だし、せっかくなら
100周年のときに盛大にやりましょう」
・代案として「70周年記念インセンティブ」
夏と冬の年2回のボーナスの他に第三のボーナス
を特別に出すということ
・ただし、条件付き
17年3月期の営業利益が目標利益を上回った場合
社員全員に追加のボーナスを支払うと宣言
・ポイントは「社員全員」
成績がよい営業部員に限定した従来の特別賞与
ではなく、内勤者も契約社員も含めた
・17年3月期に見事に目標額をクリアー
社員たちの喜びようは想像以上だった
・目標の利益額を達成したのは、ボーナスという
”ニンジン”をぶら下げたからだけではない
・事業部制を導入した
右肩下がりの利益率の最大の原因は機能別の
組織体制にあるのではないかと彼女はにらんだ
・改革はトライ＆エラーの時期。その予防線
として
「事業部長はコロコロ変えます」
「早ければ半年ほどで交代してもらいますが、
気に病まないでください。より適した場所で
活躍してもらうために経営陣が試行錯誤して
いるだけのこと。本人に落ち度はない」
と伝えておいた
・反対の声には「鈍感力」
今が正念場と耳をふさいだこともあった
１年もたてば、反対意見や文句は次第に聞こ
えなくなった
・今では改革の効果で特別ボーナスまで出て
いる
『今、私には会社が一丸となって前進している
実感があります』
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公の雑誌に掲載するご本人の記事ですから、
おかしな内容は載せられません。
これって、ホントなんだろか？
よく、外ズラと内ズラの違い云々が指摘される
経営者がいます。
上場企業レベルの親会社を持つ子会社で私の
知る某社が正にそれで、トップは裸の王様です。
鈴木貴子社長はこの雑誌でしか知りませんが、
「実態は異なります」という声は、組織ですから
皆無ではないにしても、大筋ではこの通りの、
内容に間違いはないのではないかと推察します。
それとやはり女性なりの感性が生かされている
のも間違いないと考えます。
男性社員では「永田さん」を演じて組織改革に
繋げるのは難しいのではないでしょうか（苦笑）
元々がオーナー企業で、オーナー経営者を支える
体制が盤石であり、その社長自身が人格と経営
センスに優れている。
まして彼女は創業者の三女。
単なるサラリーマン社長とは違う見えないオーラ
を社員は彼女に感じていると私は信じます。
多くのオーナー企業からすれば、羨ましい限りの
事例に違いないと思います。
社員数１０人以下、２０人以下の零細企業でも
そういう体制と人材に恵まれれば、事業承継が
親族であっても何ら問題ないと私は思います。
というか、そういう規模では身内からの後継者
選択が自然であるか、あるいは後継者がいない
為に身売りか廃業しか選択肢がないのかもしれ
ません。
オリックスの宮内義彦氏は「私の中小企業論」で
「子供に継がせてはいけない」と喝破されてます
が、体制と人材がマッチすれば、必ずしもその
言葉を気にすることもないでしょう。
ただ、身内でそういう人格と経営センスに優れた
人材に恵まれるかどうかが最も厳しく判断される
べきところかと思います。
福島さんは今回の事例に納得されておられる
でしょうか。
業界も規模も背景も異なるから参考にならないと
お考えでしょうか。
ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
福島さんの幸運な日々を祈念します。
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