【アモリ通信275:リーマン・ショックの真実】  20200812


福島清隆 さん


こんにちは。


SILアカデミー 1on1 オンライン顧問 福島塾
塾長の福島清隆です。

本日のテーマは
    「リーマン・ショックの真実」です


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 覇権国家アメリカの没落を企てる者たち

リーマン・ショックの真実

  国際関係アナリスト
  北野幸伯

      ダイレクト出版 910円+税

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リーマン・ショックなんてもう古いんじゃないか
今はコロナ禍の真っ最中じゃないか。
そう思われる方が少なくないかもしれませんが
案外、そうでもなさそうです。

北野幸伯なる人物は知りませんでしたが、しかし
マスコミにはなかなか登場しない人にこそ学ぶべき
人が多いことを再認識しています。

まずは同氏の紹介を。

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北野幸伯(きたのよしのり)

国際関係アナリスト。1970年長野県松本市生まれ。
モスクワ国際関係大学卒業・政治学修士。大学卒業
後、20代でカスピ海北西岸・カルムイキヤ共和国の
大統領顧問に就任。国家運営のアドバイスを行う。
 大統領はロシアで5本の指に入る大富豪だったこ
とから、ロシア国内の政治家・起業家など、要人と
の豊富な人脈を構築することになる。その際、プー
チン大統領の側近を務めたザンツェフ氏と親しくな
り、日本企業のロシア進出をアドバイスする会社
IMTを共同で設立。企業の支援活動も行ってきた。
   (以下略)
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もう一度、覇権を取り戻したいEU、一度は没落し
たが復活してきた超大国・ロシア、次の時代の
覇権を取りたい中国・・・・。
時代は、アメリカ幕末時代ーーー。
どの国もアメリカ幕府を倒そうと策を練る。
そして2008年の「リーマン・ショック」で、つい
にアメリカ一極世界は崩壊した。
私たちは「2008年までと2010年以降はまったく違
う時代なのだ」ということを、はっきり自覚する
必要がある。そのためには冷戦崩壊からリーマン
ショックまでに何が起こったかをはっきり知って
おく必要があるだろう。

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まえがき
第1章  アメリカのアキレス腱
第2章  資源争奪戦
第3章  米ロ新冷戦
第4章  「悪の薩長(中国・ロシア)同盟」
    とアメリカの没落
2020年のあとがき

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(私見)
北野氏の論説をどこまで信じるかは別問題として
今回は、同書の「まえがき」と「2020年のあとが
き」のみを纏めます。

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○ まえがき (要約)

・21世紀に入って以降、経済に関する最大の事件
 といえば「リーマン・ショックなどの危機が連
 鎖的に起こった」と説明されている
・これは、もちろん正しい。
・しかし・・・実を言うと、アメリカは没落させら
 れたのです。
・中国、ロシア、ドイツ、フランスなどにです。
・アメリカの没落とは何か?
・1945~1991年を、一般的に「米ソ冷戦時代」とい
 う
・世界にはアメリカとソ連という2つの極があった
・ところが、1991年12月、ソ連が崩壊した
・世界は「アメリカの一極時代」に突入した
・ヨーロッパは1500年~1900年まで400年に渡って
 覇権国を輩出してきた
・この地域のエリートたちは「ヨーロッパこそ、
 世界の中心だ!」と自負してきた
・しかし、第2次大戦後、ヨーロッパの西半分は
 アメリカの支配下に、東半分はロシアに支配下
 に入ってしまった。
・ヨーロッパのエリートたちは、それまでアメリ
 カとロシアを「野蛮な田舎者」と小馬鹿にして
 いたが、頭があがらない状態になった
・彼らのプライドはひどく傷ついていた
・やむをえず40年以上耐え忍んでいたヨーロッパ
 のエリートたちは、「ソ連崩壊」のニュースを
 大喜びで歓迎した
・ヨーロッパ唯一の脅威が消滅した。もはやヨー
 ロッパの脅威は存在しないということになった
・これは同時に「ヨーロッパは、もはやアメリカ
 の守りを必要としない。アメリカの言いなりに
 なる必要はない」ことを意味した
・ヨーロッパのエリートたちはもっと先のことを  
 考えた。
・ヨーロッパは再び、世界の覇権を狙えるように
 なった。田舎者のヤンキーから、覇権を取り戻
 そう!と考え、EU(欧州連合)が結成された
・こうして、私の言う「アメリカ幕末時代」が
 スタートした
・アメリカとヨーロッパの戦いは、ロシア・中国
 をも巻き込み、全世界に拡大した
・そして2008年、ついにアメリカ一極世界は崩壊
 した
・私たちは「2008年までと2010年以降は全く違う
 時代なのだ」ということをはっきり自覚する必
 要がある
・そのためには、冷戦崩壊から2008年のリーマン
 ・ショックまでに何が起こったかをはっきり知っ
 ておく必要がある。


 (中略:本論そのものではありますが・・・)


○ 2020年のあとがき
  「リーマン・ショック後の世界」 (要約)

・この「あとがき」は、2020年1月に記したもの
・リ-マン・ショックから12年の月日が流れた
・この期間に起こった大きな変化について


1.シェール革命による大変化

・アメリカはブッシュ(子)の時代に「2016年に
 我が国の石油は枯渇する」と恐怖していた
・その日に備えて(資源の宝庫)中東の支配を磐石
 なものにしなければと考えていた
・このことがイラク攻撃の一因であった
・ところが、シェール革命によって、アメリカは、
 サウジアラビアやロシアを超えて世界一の産油国
 、産ガス国に浮上した。そして、「自国の石油枯
 渇」を恐れる必要がなくなった
・このことはアメリカの外交政策に大変化を起こし
 「資源がたっぷりある」中東は、もはや重要でな
 くなった
・結果、アメリカの伝統的な中東の同盟国である、
 サウジアラビア、イスラエルは苦境に陥ることに
 なった
・中東では、アメリカの介入が減ったことで、ロシ
 アやイランの力が強まっている


2.沈むアメリカ、昇る中国

・アメリカ一極時代は2008年に終わった
・2009年から世界は「米中二極時代」に突入した
・しかし両者には大きな差があった
・中国はリーマン・ショックのあった2008年から
 2011年まで9~10%の成長を続け「一人勝ち」状態
 だった
・一方、アメリカは相対的に弱体化していった
・そして2015年3月、「裏歴史的大事件」が発生
・「AIIB事件」(アジアインフラ投資銀行)です
・AIIBは中国が支配する国際金融機関です
・アメリカは、親米諸国、同盟国群に「AIIBに
 参加するな」と要求していた
・ところが、2015年3月、イギリス、フランス、
 ドイツ、イタリア、スイス、オーストラリア、
 イスラエル、韓国など、親米国家群がことごと
 AIIBへの参加を決めてしまった
・つまり「親米諸国群」は、アメリカのいうこと
 を無視し、中国に走ったわけです
・その証拠として、英国のオズボーン財務相は、
 ルー米財務長官から電話で参加を控えるように
 求められていたが、オズボーン相はそれを拒否
 して議会で英国がAIIBに参加することの意義を
 演説した
・それで他の国々も「イギリスがアメリカを無視
 したのだから、俺たちもシカトして大丈夫だろ
 う」と判断した
・他の国々が相次ぎ参加表明をする中、中国は
 アメリカをあざ笑った


3.米中覇権戦争の時代

・アメリカは、2015年3月の「AIIB事件」で、
 最大の敵は、北朝鮮、イラン、ロシアなどでな
 く中国であることに気づいた
・そして、アメリカは、南シナ海の埋め立て問題
 などで、激しく中国をバッシングするようにな
 った
・2015年、2016年、オバマは中国をたたき続けた
・しかし、もともと反中だったトランプが大統領
 に就任した2017年、米中関係は、比較的穏やか
 だった
・理由は、北朝鮮が、核実験、ミサイル実験を繰
 り返し、大暴れしていたこと。トランプは北に
 強い影響力を持つ中国の助けを必要としていた
・そして、習近平は、トランプに「北朝鮮核問題
 解決に協力すること」を約束していた
・しかし、2018年になると、トランプは習近平が
 ウソをついていることに気づいた
・つまり「習近平は北朝鮮問題を解決する気がま
 ったくない」ことを理解した。それでトランプ
 は北朝鮮と直接交渉することを模索するように
 なった
・2018年6月、シンガポールで、はじめての米朝
 首脳会談が行われた。トランプは、中国抜きで
 北と交渉できるようになったことで、翌7月か
 ら中国バッシングを開始した
・7月、8月、9月と連続して中国製品への関税を
 引き上げ、10月にはペンス副大統領の「反中
 演説」があり、世界は「米中覇権戦争時代」
 に突入していった

*日本はこの時代、どのように動いていくべき
 でしょうか?

(ここから後は、北野氏の出版物や無料のメール
 マガジンや有料サービスの紹介です)

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北野氏の有料の記事やyou tube動画の視聴をしてい
るのですが、いつもお伝えしているように、TVでは
お目にかかることのない本物の論客?が、沢山いる
ものだなとつくづく思います。

今回、「はじめに」と「あとがき」だけのまとめに
なったので、肝心なことが抜けているので補足しま

○ アメリカを没落させる方法

 悪の反米大統領が戦略を構築した

1.目標  覇権国家アメリカを没落させること
2.戦略  ドルを基軸通貨でなくすこと
3.戦術  他国との貿易にドル以外の通貨を使う
      外貨準備にドル以外の通貨を使う
      「アメリカは双子の赤字でタイタニッ
      ク号だ」と風説を流布する
      米国債を大量に購入し続け、後で売り
      浴びせる

(これは実際に世界で起こっていることとのこと)


アメリカは、ドル体制に挑戦する国があれば、
軍事力を使ってでもそれを阻止する
            (かもしれない)


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米中の関係がただでさえ、緊張感が増している中、
コロナ禍で更に厳しい時代に突入しているように
思われます。


平和ボケ日本は大丈夫なのでしょうか?


最近視聴した北野氏の動画で、本論とは別な話題
になりますが、確かにそうだろうなと思う内容が
ありました。


沖縄から米軍基地が撤退するようなことがあれば
中国は確実に沖縄に迫ってくるだろう。
もしその時、日本の自衛隊が沖縄を救いに行こう
とすれば、中国は、沖縄の民を救うために、自衛
隊と闘うという論理を振りかざし、沖縄を占領し
てしまうだろう。

これは、ロシアがクリミアを奪取した方法がヒン
トになっているとのこと。

沖縄の人々の苦労は計り知れないものがあるに違
いないと思いますが、しかし、米軍基地が撤退し
たら、確実に中国に侵攻されてしまうであろうと
いう危機感が沖縄の人々にあるのでしょうか。

何を極端なことを言ってるんだコイツは、と、
一笑に伏されるのでしょうか。もしそうであれば
私にはその方が余程ノーテンキに思えます。

少なくとも、一党独裁の共産主義国家の中国に
政治的に支配されるような状況は、決定的に回避
すべきです。

違う話題になってしまいましたが、北野氏から学
ぶと、マスコミの報道とは異なる本当の世界の姿
を教えられるように思います。

福島さんは、北野幸伯という人物を
ご存知だったでしょうか。

アメリカを没落させるには、ドルを基軸通貨で
なくせばいいということ。

もし、そういうことをたくらむ国があれば、
アメリカは軍事力を使ってでもそれを阻止する

沖縄から米軍基地が撤退したら、中国が必ず
沖縄を占領しにくる。


これらをどのように思われるでしょうか。


ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


福島さんの幸運な日々を祈念します。


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