◎◎さん(^^♪
こんにちは。
SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】
本日のテーマは「地政学」です。
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地政学
見るだけで会話ができる!
防衛のプロへも指南、地政学の第一人者が伝授!
奥山真司 監修
青山学院大学 講師 新星出版社
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昨年から私が嵌っている北野幸伯氏が推薦してい
る書籍なので勢いで購入してみました。
ここでも「なるほど」のオンパレードなのですが
もくじ以下、いくつかのポイントをご紹介します。
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1.基本的な6つの概念
2.日本の地政学
3.アメリカ・ロシア・中国の地政学
4.アジア・中東・ヨーロッパの地政学
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◎ 地政学とは、簡単にいうと「国の地理的な条件
をもとに、他国との関係性や国際社会での行動
を考える」アプローチ
1.基本的な6つの概念
● 基本的な概念1
地政学を駆使すれば世界を「コントロール」
できる!?
国同士のコントロール
相手より優位に立ち、相手を管理する
恐怖 領土を奪われないか
名誉 世界で威厳を保ちたい
利益 お金を儲けるチャンス
コントロールする国 根本は人間の本質と同じ
コントロールされる国に対して
製品を高値で「売却」
材料を安く「購入」
歯向かわないように「工作」
アメリカの4つのオプション
完全支配、選択的関与、
オフショア・バランシング、孤立主義
● 基本的な概念2
他国をコントロールする戦略「バランス・オブ
・パワー」は、要するに猿山理論
1位の国が勢力を増した2位の国に対し、3位
以下の国と協力しながら挟み込んで国力を削
ぐというもの。
2位以下の勢力を均一化し、抵抗を不可能にす
るという考え方で、内容的には猿山のボスと、
その他の猿の力関係のようなシンプルな理論
です。
かつて世界を席巻した英国流バランス・オブ・パ
ワー
① ヨーロッパの1位はイギリスだが、大陸では
ドイツの勢力が拡大
(イギリス) ドイツが強くなってきたな
(大陸では・・・ドイツ、ロシア、フランス)
● 基本的な概念3
「チョーク・ポイント」をおさえて国家の
命綱である「ルート」を支配する
大規模な物流の中心は海路であり、国家の運営に
おいてルートは命綱です。「チョーク・ポイント」
とは、このルートを航行するうえで絶対に通る、
海上の関所。具体的には、陸に囲まれた海峡や、
補給の関係上、必ず立ち寄る場所で、世界に10個
ほど存在するといわれています。
チョーク・ポイントをおさえるだけで、ルート
を支配でき、同時に周辺国まで大きな影響力を持
ことができる。
世界の主要なチョーク・ポイント
(ここさえおさえれば世界に影響力が!)
イギリス海峡、ジブラルタル海峡、スエズ運河、
ボスポラス海峡、バブ・エル・マンデブ海峡、
ホルムズ海峡、喜望峰、マラッカ海峡、
パナマ運河、マゼラン海峡
● 基本的な概念4
国際的な紛争に見え隠れする
「ランドパワー」と「シーパワー」の正体
ランドパワー
ユーラシア大陸内部の国々。陸上戦略を持ち
道路や鉄道を使った陸上輸送能力に優れる。
代表的な国 (外に出たい!)
ロシア、中国、ドイツ、フランス
シーパワー
国境の多くが海洋に面する国々。海洋に出る
船はもちろん、造船場や港湾施設などを持つ
代表的な国 (押し止めたい)
アメリカ、イギリス、日本
歴史を見ると、ランドパワーとシーパワーが
交互に力を持つ
10~~15世紀
航海技術が未発達で、物流は陸上中心
ランドパワー優位
15~~19世紀
スペインやイギリスが世界を席巻
シーパーワー優位
19~~20世紀
鉄道建設が進み、ドイツやロシアが台頭
ランドパワー優位?
20世紀後半~~
アメリカと日本が世界の富を手中に収めた
シーパワー優位?
● 基本的な概念5
大きな紛争は「ハートランド」のランドパワー
と「リムランド」のシーパワーの衝突
ハートランド
ユーラシア大陸の中心エリア。長い間、北部は
氷に覆われる北極海であり、海洋にはアクセスでき
なかった。(現在では一部溶解しており、部分的に
通行が可能)
リムランド
古くから文明や都市が発展してきたハートランド
の周縁(リム)のエリア。ヨーロッパや中東、
中央アジア、東南アジア、東アジアなどが含まれる
が、アメリカやイギリス,日本は含まれない。
歴史的に、国際的な大規模紛争の多くはこのエリア
で勃発しており、近年でもその傾向は変わらない。
リムランドで起きた近年の大戦争
1950年~ 朝鮮戦争(朝鮮半島)
1955年~ ベトナム戦争(インドシナ半島)
2001年~ アフガニスタン戦争(インド周辺)
2003年~ イラク戦争(アラビア半島周辺)
● 基本的な概念6
国同士の衝突の火種に!?
コントロールに必須の「拠点」の重要性
拠点の重要性
イギリスのアフリカへの侵入
1800年代後半のイギリスは、まずナイル川下流
の都市カイロを拠点にして影響力を保持して徐々に
上流にのぼった。
離島から、影響力を持つ
海洋から陸地をコントロールする場合、沖合にある
島に拠点を築き、陸地にまで影響力を保持する。
アメリカ軍の代表的な海外拠点
ラムシュタイン米軍基地
ドイツにあるヨーロッパ最大の空軍基地
ジプチ共和国
中国やアメリカのほか、イタリアやフランス、
日本の拠点も存在する
ディエゴ・ガルシア米軍基地
島全体が基地。中東に影響力を持つ
沖縄米軍基地
世界の主要都市が射程に入る優れた拠点
米海軍横須賀基地
世界最大級の修理設備のある海軍基地
2.日本の地政学
地政学で考える日本の特徴
Ⅰ 歴史的に見ると、日本は
① ランドパワー
~江戸時代後期
長きにわたり内向きのランドパワー国家
② シー&ランドパワー
明治~昭和初期
海洋へ進出し、ランドとシーの両立を目指
すも失敗
③ シーパワー
第二次大戦後~
アメリカの傘のもと、大きな力を持つ
Ⅱ 国土
攻めにくい自然環境&自給できる国土により独
立を守る
Ⅲ 衝突
長らく中国と朝鮮半島のランドパワー勢力と
対立。韓国がある現在は例外的な時代
(以下は「QuestionとAnserのみ列記します)
01 結局のところ、なんで北方領土はロシアから
返還されない?
「北極海ルート」の影響で返還はますます
困難に
02 アメリカにとって沖縄米軍基地は
”完璧な拠点”って本当!?
沖縄米軍基地は、拠点に必要な要素を
”完璧”に備える
03 ”世界の警察”たる米海軍の要!?
米海軍横須賀基地の”世界一の設備”とは?
空母も修理できる巨大ドライドックは、世界
に展開する米海軍に必須
04 対馬列島、尖閣諸島・・・・・
衝突の根底にある”近海の争い”って何?
近海を制覇したい中国側の勢力。
封じ込めたいアメリカ側の勢力の衝突
05 抑止力は分かるけど・・・・・
それ以外、米軍って日本にどんな意味が
ある?
実は日本の石油ルートを守っているのは
100%米海軍の力
06 今の段階では、北朝鮮のミサイルを恐れる
必要はない?
7分で着弾するミサイルは相当な脅威。
アメリカ本土ならもう空爆している。
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「地政学」「ランドパワー」「シーパワー」
「ハートランド」「リムランド」・・・・・
聞き慣れない言葉が多いのですが、いつもにもま
して、いい学びになりました。
ま、しかし、これもいつものように平和ボケ日本
にあっては、このような著書が大きく注目される
のはなかなか難しいのかもしれません。
03 ”世界の警察”たる米海軍の要!?
米海軍横須賀基地の”世界一の設備”とは?
空母も修理できる巨大ドライドックは、世界
に展開する米海軍に必須
05 抑止力は分かるけど・・・・・
それ以外、米軍って日本にどんな意味が
ある?
実は日本の石油ルートを守っているのは
100%米海軍の力
横須賀基地に行ったことはありませんが、こういう
「現実」を知ると、「日米安保の破棄」などという
ことは、政治的な「脅し」「駆け引き」ではあって
も、実際にはあり得ないのだろうなと、ふと思いま
した。最も、日本が経済的が更に更に没落して、
”世界一の設備”を提供できなくなったら、悲しい
現実に襲われるかもしれませんが。
なにはともあれ、孫が大人になったとき、悲惨な
日本であって欲しくないと願うのみです。
◎◎さんは、「地政学」「ランドパワー」
「シーパワー」「ハートランド」「リムランド」。
こういう言葉を御存知だったでしょうか。
ご関心はおありでしょうか。
ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
◎◎さんの幸運な日々を祈念します。
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