【jyogar教授のアモリ通信370】 ぼろ儲けの米国  20220622

◎◎さん(^^♪

こんにちは。

SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「ぼろ儲けの米国」です。


選択 4 三万人のための情報誌

バイデン「ロシア制裁」の本性
 戦争で「ぼろ儲け」の米国

P86~P87


アモリ通信では基本的に宗教と政治の話題は回避
します。が、昨年から購読を始めている「選択」
という月刊誌。政治経済の話題で、「鋭く」現状
を指摘・分析する記事が少なくありません。

今や世界中の人々を憂慮させている、ウクライナ
問題。こういう視点での現状把握も大切。
私は必ずしもフェイクだとは思えないので、少し
長くなりますが、あくまでも参考までに全文を記
載します。


ウクライナでロシア軍による凄惨な民間人への
攻撃が続くなか、一万キロ離れた米テキサス州は
六、七年ぶりのシェールガス・オイル景気に沸き
立ち、オハイオ州など中西部の穀倉地帯も出荷の
トラックが後を絶たない。バイデン政権が主導し
た制裁でロシアのエネルギー、食料輸出が封じら
れ、ウクライナ特需が生まれたためだ。米国はウ
クライナに派兵せず、約二十億ドル(約二千四百
億円)の兵器と資金の支援で巨大特需を獲得した
 プーチン大統領は戦争の目的を見失ったが、バ
イデン大統領はビジネスチャンスを掴んだ。ウク
ライナ危機は戦場とは別な顔も持っている。

2014~15年にシェール・オイル・ガスの開発と
輸出の急拡大に沸いた米エネルギー産業は、サウ
ジアラビアやロシアの仕掛けたシェール潰しの大
増産が引き起こした原油・天然ガスの市況崩壊で
一気に萎んだ。新興のシェール企業は次々に経営
破綻し、投資マネーも離れた。さらにカーボンニ
ュートラルに向けた主要国の動きが活発化し、化
石燃料業界そのものが「未来のない終わった業界
」と見下されるようになった。

シェールが大きく後退した後、サウジとロシア
が主導する「OPEC(石油輸出国機構)プラス」の
巧みな生産抑制で原油価格は回復、コロナ感染の
拡大で瞬間的に原油市況は崩れたが、回復期に生
じた需給逼迫によって一気に一バレル=百ドル前
後の水準が視野に入った。原油と天然ガスの市況
高騰はロシアの財政を潤し、プーチン大統領に軍
事的冒険の余裕を与えた。

昨年五月、バイデン政権はロシアからバルト海
を通ってドイツにつながるガスパイプライン「ノ
ルドストリーム2」に関連した制裁を解除、ドイ
ツのメルケル前政権が渇望していた同プロジェク
トは実現に向け前進した。トランプ前政権以来、
ロシアへのエネルギー依存のリスクをドイツに伝
えていた米国を欧州は拒否した。だが、一年足ら
ずのうちに、ドイツのショルツ新首相はノルドス
トリーム2を葬り去ることになった。

● LNGの王者に躍り出る

バイデン大統領の鮮やかな逆転劇だが、その真
意は欧州のロシア依存への懸念ではなく、米国の
液化天然ガス(LNG)の売り込みだったことは、ウ
クライナ侵攻から三週間足らずのうちに明らかに
なった。米シェールガス企業が、ドイツ、イタリ
ア、ベルギーなど欧州各国から足元の不足を補う
スポットだけでなく、「25年以降の供給開始の長
期契約を続々と獲得しつつある」(日本の商社関
係者)からだ。

米国ではLNGを製造する液化プラントの増設が
続いており、昨年12月には月次ベースで初めて豪
州、カタールを抜いてLNG輸出量で世界トップに
立った。増設が順調に進めば今年末には米国の
LNG生産能力は年間一億トンを突破し、ともに七
千万トン台の豪州、カタールに大差をつけたLNG
の王者に躍り出る。LNG増産にが時間がかかると
日本のメディアには強調するが、原料となる天
然ガスが国内パイプラインで入手できる米国では
液化設備の建設場所さえみつかれば、増産は容易
だ。「増産が進まなかったのは投資家がLNGの未
来に懐疑的で、資金調達が困難だったから」(
商社関係者)に過ぎない。ドイツはじめ欧州は
ロシアの代替として年間4千万トンのLNG追加輸入
が必要とされるが、米国はその三分の二を埋める
ことができるとの見方が広がっている。

メジャーの英シェルやLNG事業から撤退するの
は欧州向けのビジネスに参画する狙いからだ。
一方、世界の油田、ガス田の開発・稼働を裏方
として支える生産サービス会社のベーカー・ヒ
ューズ、ハリバートン、シュルンベルジェの
米3社はロシアで契約しているサハリン、ヤマル
などの事業を継続することを米政府は承認した。

米3社抜きでは生産が停滞するだけでなく、
3社が撤退すれば中国企業などが入り込み、掘削 
(くっさく)や稼働に関する重要技術が中国に
渡る懸念があるからだ。「地下の技術帝国」と
も呼ばれる油ガス田を技術的に支配しようとする
米国の意思はロシア制裁とは無関係に続く。

● 穀物兵器も「特需」

「今年の中国向け大豆輸出は過去最高を更新す
るだろう」。米国の大豆生産者の団体関係者は
こう予想する。すでに今年3月3日までに輸出契
約された大豆は520万トンと、前年同じ時期の
1.8倍。しかも「過去最高水準の利幅」という。
トウモロコシ、小麦も加えた穀物全体でも米国
お対中輸出は絶好調といわれ、中国側統計では
1~2月だけで穀物輸入は2501万トンと、過去最
高水準だった昨年をも上回った。その過半を米
国が占める。

米国産の穀物に世界から注文が殺到している
のは、ウクライナ、ロシアからの輸出が少なく
とも今年上半期は全面ストップするからだ。農
地と出荷設備が壊滅したウクライナの小麦やト
ウモロコシが国際市場に復帰するには2~3年、
ロシアは制裁によって国際市場から閉め出され
、中国、北朝鮮など限られた国のみが輸入する
構造は恒久化しかねない。

中国は貿易黒字削減の米中第一段階合意を昨
年末までに達成できなかったため、今年も米国
からの輸入を拡大する方針がある。「バイデン
政権からのロシア支援批判の風あたりを少しで
も緩和したい心理もある」と中国の政府系シン
クタンクのエコノミストは指摘する、米政権は
ウクライナ危機を対中圧力に巧みに利用してい
るのだ。「戦場はショールーム」。武器輸出国
にとって、戦争は兵器の効用を示す最高の舞台
だ。ウクライナではロシア軍を苦しめる米国製
対戦車ミサイル「ジャベリン」とトルコ製の軍
用ドローン「バイラクタルTB2」が一躍名を馳
せた。80年代にアフガンでソ連の戦闘機を苦し
めた携行型地対空ミサイル「スティンガー」も
絶大な威力を改めて示した。対するロシアは戦
車の無力さ、航空と地上戦力を総合運用するシ
ステムの貧弱さを示し、ロシア製兵器の評価は
急落した。

1990年以降、武器輸出でトップを争ってきた
のは米国とロシアだ。2020年は米国が首位の94
億ドルで、ロシアは32億ドルと大差の2位に甘
んじたものの、02年と13年はロシアが首位に立
つなど、武器市場では力は拮抗している。

今回のウクライナでのロシア軍の弱体ぶりは
兵士の士気や作戦の杜撰さなどにも原因がある
が、ロシア製兵器の技術的限界、とりわけデジ
タル化の後れを世界に晒す結果となった。米国
にとっては禁輸措置なしにロシア製兵器を市場
から葬り去ったわけだ。

ウクライナ侵攻で誰が最も利益を得たかを考
えれば、プーチン大統領が道化師のようにみえ
てくる。


今回の内容のような発言をする人物が、TV
番組のどこかで登場されている事実はあるでし
ょうか。

ウクライナでの悲惨な現実とは裏腹に、戦場
から遠く離れた米国では「戦争のおかげ」で好
景気に恵まれているとのこと。
 このような現実は、戦争があれば必ず起こり
うることです。
 朝鮮戦争当時の日本もまさしくそうだったの
でしょう。

歴史は繰り返すといいますが、しかし、何が
どうあっても「戦争」はご免ですね。

コロナで云々を甘く考えてはいけませんが、
ミサイルが飛んできたり、戦車が市街地を跋扈
し、砲撃を受ける恐怖など、決して生で体験し
たくないものです。レベルの違う話です。

日本では決してそんなことはあり得ない・・
などとノーテンキに嘯く人々がいたら、少しは
目を覚まして欲しいと私は願います。

決して、軍事力強化を叫ぶ訳ではありません
が、物騒な国々がすく近隣にいる以上、抑止力
としての軍事力強化は最低限避けられないでし
ょう。 少なくとも私はそう思います。

◎◎さんは、中国が台湾に侵攻したとし
た場合、米国の対応はどうなると思われますか。

中国から日本国内の米軍基地にミサイルが飛
んでくるようなことがありうると思われますか。

日本政府の中国に対する姿勢はどうあるべき
と思われますか。

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

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