◎◎さん(^^♪
こんにちは。
SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
ジョガーFの福島清隆です。【専門は物流です】
本日のテーマは
「経営倫理とリスクマネジメント」です。
川柳・標語で学ぶ
経理倫理とリスクマネジメント
“リスク発生時の対応” P85~P104
著者 白木大五郎
発行所 企業リスク研究所
1400円 + 税
リスクマネジメントは、”お堅い”テーマであり、
企業経営に浸透させるのはなかなかハードルの高
い分野です。しかし、その重要性は多くの経営者
が理解されているハズです。
リスクマネジメントに関する書籍は難解なものが
少なくないように思います。
今回は、比較的ページ数が少なく、”読みやす
い”、”取り組みやすい”書籍から、「リスク発生時
の対応」についてポイントをご紹介します。
第1章 企業リスクを取り巻く環境
第2章 不祥事への経営責任に対する最近の動向
第3章 職場におけるコンプライアンス管理
第4章 リスク発生時の対応
第5章 企業経営とリスクマネジメント
第4章 リスク発生時の対応
〇 リスク対応上の基本的姿勢
① 露見して、大問題になる前に極力「先制攻撃
」をかける(隠す姿勢は最悪)
初期対応の良し悪しが、天国・地獄の分かれ
道!
② 迅速なる「リスク対策本部」の設置と
「情報管理の一元化」を図る
(専門の対応チームとめんばー選定)
● 無用の混乱防ぐには 情報窓口 一元化
③ 現在起きている事実、自称を極力多く集める
(事実確認と情報収集)
正確な事実と情報収集が、リスク対処の
第一歩!
④ マスコミ対応は「正直、誠実、オープン」を原則
とする(誠心誠意で好感を与える)
誠実・真摯な対応が、災い転じて福となす!
⑤ トップが陣頭指揮を執る「部下任せは厳禁」
「現地・現物・現認」が重要!
(記者会見 判るトップの 危機意識)
〇 記者会見での不適切発言事例
1.遊園地/社長
メーカーから何時までに部品を交換せよとの
指示はなかった。 部品交換不実施について
2.ファンド/社長
金儲けがそんなに悪いことですか
3.ホテル/社長
時速60㎞規制を若干オーバーしてしまった
ようなもの(違法改造。翌日、発言撤回、
陳謝)
4.鉄道/幹部
置石が原因かもしれないという情報もある
5.公団/幹部
かずら会は新聞報道で初めて知りました
6.乳業/社長
私は寝てないんだ!(会見後食い下がられ)
君それは本当か?(席上で事実を知らされ)
7.マンション/社長
自分も被害者。許可の国県も責任がある
8.親会社/社長
なぜ上場したのかわからない
(子会社の上場の理由を質問されて)
9.鉄道/社長
通常の取引だった(総会屋との取引)
10.昇降機メーカー/幹部
自社製品は世界トップシエア、品質も優秀
保守に問題があった(事故責任)
11.湯沸器メーカー/会長
製品に欠陥も、表示上の問題もなし
改造を前提に設計していない(自己責任)
12.自動車/社長
知らなかった。愕然とした (会見席上で
リコール隠しを部下から知らされて)
13.食肉製造/社長
業界も悪い。安いものばかりを求める消費者
も悪い(責任追及されて)
14.食品販売/会長
ご先祖様に申し訳ない(責任追及されて)
15.不動産/常務
(当時は)関係する法律がなかったので抵触
しない(汚染等重要事項の不告知について)
16.自動車/常務
感覚の問題で安全上問題はない
(事故原因)
〇 不祥事記者会見での一般的注意事項
1.記者会見を無事に終わらせることを第一に、
感情的にならずに、常に正直で誠実な態度を
心がける。
2.記者会見での公表事実関係については、必要
に応じて事前にシナリオを作り、会見場での出
席者間に齟齬の無いようにしておく。
3.記者会見では、基本的にはメインスピーカーは
一人に絞り、他の者は特に質問を受けた場合
以外については積極的に発言しない。
4.記者からの質問で、事実と明らかに間違って
いる場合で、当方への影響が大きいものについ
ては「一言補足説明させていただく」と断った上
で、ポイントを簡潔に述べる。
5.責任転換や自己弁護のみの印象ををもたれる
ような発言は避ける。安易な時期や憶測に基
づく発言は厳に慎む。
6.記者会見場にはQ&Aの資料は持ち込まない。
(カメラで写されたり、その資料をください
と要求されることがある)
7.基本的に一問一答を原則に、発言内容は
極力シンプルニ事実のみを述べる。
8.再度のしつこい突っ込み質問に対して、Q&A
に則り、再度簡潔に繰り返し説明する。
9.挑発的な質問、ひっかけ質問、特殊な専門
的質問に注意する。特に仮定の場合の質問
、機密情報・セキュリティに関する質問には特
に注意する。
10.言葉使いは丁寧に、服装は地味に、表情
も冷静に、誠実な態度で、出席者の方をキチ
ンと見ながら答える(派手な服装や装身具、
あぐら、片肘、ポケットに手を入れる等は
厳禁)
〇 不祥事対応でやってはいけない事項
1.責任を他に転嫁しない
2.問題の原因を推測しない
3.自己保身のメッセージを出さない
4.巻き込まれるかもしれない人を非難しない
5.メディアに責任があるような言い方をしない
6.答えをでっちあげない(正直・誠実・迅速)
7.損害を最小に食い止めようとしない
8.政府や地方自治体の調査を妨げない
9.偽って誠実な振りをしない
10.消費者を犠牲に位して会社の利害を優先し
ない
〇 リスク対処心得”8イング”
1.「冷静に 謙虚に事実を ヒアリング!」
2.「率先し 現地・現物 ルッキング!」
3.「CSR 視点重視で シンキング!」
4.「徹底し 原因・対策 ドリリング!」
5.「隠さずに 正直・迅速 オープニング!」
6.「初期対応 決め手は公表 タイミング!」
7.「着実に 対策・実践 ドッキング!」
8.「危機感を 全員共有 ドゥ-イング!」
知人の白木大五郎氏の書籍のごく一部を紹介させ
ていただきました。
私はリスクマネジメントについては、同氏の書籍
の購入と「リスク対策.COM」への有料会員登録
を薦めています。
いずれにせよ、リスクマネジメントは経営理念の
浸透と同じように、地道にじっくり取り組んでこそ
成果が上がっていくものだと思います。
それはさておき、
〇 記者会見での不適切発言事例
についてはどう思われるでしょうか。
決して大企業のトップや幹部に限った話ではなく
組織で「上」にいる人で、日ごろから「下」から
忠告等を受けることの少ない人は、自分を過信し
て鷹揚な態度になってしまう人が少なくないように
思います。
〇 不祥事対応でやってはいけない事項
〇 リスク対処心得”8イング”
この2つを全社的に念頭に入れるよう社内教育が
徹底されてあれば、その企業は必ず伸びると思う
ものの、「なに言ってんだ・・・」と軽くあしらわれる
のが現実ではないでしょうか。
決してそんなことはありませんか?
頭の痛い話です。
◎◎さんは、「リスクマネジメント」
や「リスク発生時の対応」というテーマに対して、
日頃から何某かの取り組みをされておられるで
しょうか。
ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
◎◎さんの幸運な日々を祈念します。