【アモリ通信４５４】 言志四録：小話3選
◎◎さん(^^♪
こんにちは。
SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
ジョガーＦの福島清隆です。【専門は物流です】
本日のテーマは「言志四録：小話3選」です。
言志四録を読む 井原隆一
プレジデント社 2400＋税
ちょっと敷居の高い、「道徳本」・・・かな？
疲れるよ、そんなんばっかじゃ・・・・・・・・
もっと気楽に。と言いたいのですが、それも一理
あるとして、成り行きで今回は同書から３つほど
気になった話を転載します。
１．倒産したある社長の話
２．小佐野賢治の話
３．筆者の孫の話
１．倒産したある社長の話 P119～
私が銀行に勤めていた頃の話である。ある会
社の社長は、朝、従業員が出勤するのを待って
朝の挨拶をし、肩を叩いて励ました。
退社時にも同じく「ご苦労さん」といって労を
ねぎらい送り帰した。繊維関係の会社で女子社員
が多く、はじめのうちは社長から肩をたたかれる
のを誇りとさえ考えていた。
その後である。豪華な来客接待用の家屋を建て
た。皇族が立ち寄ることもあった。
その来客の一人から洩れた言葉であろう。
「社長は社員の出退時に肩を叩いてねぎらってい
るそうだが、なかなかできないことですね」と言
ったのに対し「肩を叩くだけならタダですからな
タダで気持ちよく働かせることができる、これ
ほど安いものはないでしょ」
この一言が社員に伝わり、次第に社長の肩叩き
を避けるようになってしまった。現在、その会社
は倒産して影も形もない。
２．小佐野賢治の話 P252～
次は日本一の金持ちといわれた国際興業主、
小佐野賢治さんのこと。昭和の富豪といわれた
菊池寛実さんの秘書だった二宮さんから聞いた
話だ。
「小佐野さんと二人で銀座のクラブへ行った。
10人近いホステスがサービスしてくれた。
終って勘定書を示されたとき小佐野さんは
『今日は二人で来たのだから二人分の感情を払う
』といって頑としてきかない。止むなく二人分の
勘定を示され、払って釣銭まで受け取ったあと、
内ポケットから一万円札を出し、彼女達に一枚ず
つ渡した。『これで、君達が勝手に注文した分を
払いなさい』といって後ろも見ずに出ていってし
まった。金持ちになるような人は違うな。理屈に
合わない金はピタ一文も出さない」と。
３．筆者の孫の話 P338～
私の孫が小学校1年生のとき、遊びから帰って
きて私に話した。
「おじいちゃん、今日、A君と一緒にB君のとこ
ろへ遊びに行った。B君と僕は60円のビン入り
ジュースを飲んだが、A君は30円しか持ってな
くて、飲めなかった。
するとA君は僕たちの空ビンを1本10円で引き
換え20円もらった。でも、まだ10円足りない。
今度はB君のお母さんから10円借り、60円にし
てからジュースを買って飲み、自分の空ビン代
10円をB君のお母さんに返した。
学校で算数の点数はA君より僕のほうが上なん
だ。それなのに僕は60円、A君は30円で同じジュ
ースを飲んで、これどうなっているんだろう」と
いわれたことがあるが、おじいちゃんにもわから
ない。
A君は、こういうときは、こうしなさいとお母
さんからいわれていたわけではあるまい。お母さ
んに、それだけの知恵があるかどうかの方が疑問
である。
A君の知恵は、友達二人が飲んでいる、自分も
飲みたい、どうすれば飲めるか、しぼりに絞った
末のとっさの知恵ではなかったろうか。
現職時代、ある子会社へ朝、突然訪ねたことが
ある。幹部4，5人で会議をしていた。部屋の壁に
、大きな文字で「知恵と工夫で目標達成」と書か
れてある。「知恵はどうしたら出るのか」と聞い
たが誰も答えない。しばらくして、「どうしたら
出るか教えてもらいたい」と逆に聞かれた。
知恵がでないのは、目標達成と書いてはあるが
必ず達成する、という真剣さに欠けているからだ
目標達成でなく必達とか、突破という真剣な努
力を加えれば知恵は自然にでてくるものだと話し
ておいた。
(私見）
「肩を叩くだけならタダですからな。タダで気持
ちよく働かせることができる、これほど安いもの
はないでしょ」
＊安易にこういうことを言ってしまいそうです。
無意識に傲慢になっている証拠でしょう。
『これで、君達が勝手に注文した分を払いなさい
』
＊一度こういうことを言ってみたいものだ。
精々、千円札が1枚か2枚か・・・・・・
知恵がでないのは、目標達成と書いてはあるが
必ず達成する、という真剣さに欠けているから
だ。
＊A君の話は使える。何かの機会にエラソォ～
に話してみよう！
◎◎さんは、3つの話の中で
どれかひとつを他人様に話せる話として選ぶな
らどれにされますか。理由も含めて知りたいで
す。
ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
◎◎さんの幸運な日々を祈念します
