【アモリ通信126:脱・感性の事業継承】  20170913

 
福島清隆 さん


こんにちは。


キャッシュフローコーチ &
   参謀育成コンサルタントの福島清隆です。


本日のテーマは「脱・感性の事業継承」です。

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天才の父親から東大卒への息子への事業継承。

そんなの参考にならない・・・かもしれない?

が、中小企業の経営者でもそこから学べるものは

あるのではないかと・・・どうでしょうか?

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日経ビジネスは、基本は中堅企業以上、大企業
向けのビジネスマンへの雑誌のように思います。

同じ日経の雑誌でも「日経トップリーダー」の
方が、内容的には中小企業の経営者・ビジネス
マンに適した記事が多いように思います

しかし、日経ビジネス2017.06.26.No.1897で
「ジャパネットホールディングス 通信販売
 脱・感性の事業継承」
という記事を目にしました。


同社の創業者、高田明氏とは全く面識はありませ
んが、縁あって今年は同氏の講演を既に3回も聴く
機会に恵まれました。

同氏の著書「伝えることから始めよう」も早々に
購入して読みました。

「アモリ通信108:伝える力」でも高田明氏を
テーマにしました。

ということで、今回は再度、同氏に注目して、
日経ビジネスのP52~P57をサマリーします。

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① テレビ通販のジャパネットホールディングスが
  高田明創業者の引退後も高成長を続けている。

② カリスマ不在の経営リスクを長男の旭人氏が
  組織力で乗り越えようとしている。

③ 親子2代にわたる商売の鉄則

  1.顧客の声に徹底して寄り添う
  2.少品種に絞り込み大量販売
  3.商品は発掘し改善し続ける
  4.メーカーよりも商品をよく知る
  5.MCへの信頼が生命線

④ 旭人氏は、明氏というカリスマが去った後、
  なぜ成長を持続させることができたのか。

  それは、創業者が作ったジャパネットの
  強みを再発見し、それを現場視点で新たな
  仕組みへと作りかえたからだ。

  明氏の感性とリーダーシップに支えられた
  トップダウン経営との決別で、4つの領域
  にメスを入れた。

⑤ 改革1  販路

  強さの源泉は「紙」にあった。

  年間3400万部の通販カタログ。
  売上高の約4割を占める最大の販路は、
  実はカタログなので紙媒体である。

テレビ通販とネット通販がそれぞれ2割強
  ラジオ通販が約1割。

明氏のカリスマ性を軸に回っていたメディ
  アミックスによる販売から現場視点のPDCA
が実行される体制を作った。

  カリスマが去ったからこそ、販路間の
  相互連携が密になり始めている。

⑥ 改革2  商品政策

  ロングテールの誘惑を断つ

  ジャパネットの勝ちパターンは、
  明氏の目利き力で発掘した目玉商品を
  大量に売り抜く「少品種大量販売」
  だった。

  旭人氏はその強みは維持しつつ発掘の仕方
  を変えた。

  明氏はジャパネットで最強のセールスマン
  でありバイヤーだった。

  旭人氏は、自身がバイヤー会議に参加する
  ことに大きな時間と労力を割くと共に、
  その役割を約20人のバイヤーに求めている

  ネット通販を、テレビ通販の補完的な
  位置づけにするのではなく、ヒット商品
  発掘のためのツールとした。

  「戦略的・組織的に目玉商品を少品種大量
  販売できる体制が整いつつある」

⑦ 改革3   顧客接点

  「天才のカン」から「生声」へ

  福岡市内の商業施設内にある
  「ジャパネットレクレーションラボ」
  では、ジャパネットで扱う商品を直接扱う
  実店舗として旭人氏の肝入りでオープン
  した。

  明氏の天性の商才と感性で消費者の心を
  つかんでいたが、旭人氏は愚直に消費者の
  生の声を吸い上げ、データとして活用する
  仕組みを作った。

  東京都江東区にあるジャパネットサービス
  パートナーズでは顧客クレームから製品の
  修理も担う。

  顧客満足の向上と商品に対する不満をメー
  カーに伝えるために旭氏が立ち上げた。

  東芝の掃除機ではこの方法で機能の改善に
  結びついた。


⑧ 改革4  ブランド

  それでも「顔」はMC

ジャパネットの「顔」であった
  「MC = 高田明」が去った穴を埋めること

  旭人氏は「1人のカリスマ」より
  「多様な個性」で新たなブランドを作ろうと
  している。

  明氏の薫陶を受けてきた現在13人のMCに新戦
  力を加え、一気に20人以上に増やす計画。

  同社の採用戦略課リーダーは
  「多様性を持たせ、ジャパネットをけん引き
  していく人材を育てたい」と語る。


  カリスマからの事業継承は、多くの経営者が
  抱えるリスクであり、「MC」を「ブランド」
  に読み替えれば、どんな企業にも当てはまる
  問題になる。

  ジャパネット2代目、旭人氏が挑む改革には
  普遍性がある。

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たかた・あきら  1948年生まれ。今年4月に
サッカーJ2のV・ファーレン長崎の社長に就任
経営の立て直しを担う。



たかた・あきと  1979年生まれ。野村証券を
経て2003年ジャパネットたかた入社。15年から
現職。

1979年、3人兄弟の長男として生まれる。
久留米大学附設中学校・高等学校卒業。
東京大学理科二類入学後、教養学部へ進学・卒業。

2002年、野村證券に入社。
2003年にジャパネットたかたに入社し、
販売推進統括本部長、商品開発推進本部長などを
歴任。

2010年、総合顧客コンタクト本部長兼商品管理
部長を兼務。

2010年、ジャパネットコミュニケーションズ
設立時に代表取締役社長。

2012年、ジャパネットたかた代表取締役副社長
兼ジャパネットコミュニケーションズ取締役に
就任。

ジャパネットたかた 副社長(東京オフィス代表、
バイヤー担当、インターネット企画制作担当、
自社チャンネル企画制作担当)。

1商品を1日限りで特価販売する
「チャレンジデー」を企画した。

ジャパネットたかたの次期社長と目され、
2015年1月社長に就任した。

先代とは異なり、自らショッピング番組に出演
しない方針である。

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高田明氏の御子息については、旭人氏が3人兄弟
の長男であることを初めて知りました。
(兄弟といっても、あとの二人は姉と妹のように
思われます)

(結果論であるにせよ)天性の才能に恵まれた
天才経営者と、東大卒で野村証券を経由して
「家業」?を継いだ息子への事業継承。


世の事業継承に、こんな出来過ぎた話はなかなか
あるもんじゃないと。

あまりに出来過ぎた話で、日経ビジネス向きの
記事に違いないかなとちょっと拗ねた感覚が
あります  (苦笑)


そういう凡人の僻みはおいといて、しかし、
見事な事業継承には違いありません。

一説には、ジャパネットは旅行業にも進出する
とのこと。

旭人氏が3人兄弟の長男というのを今日、知りまし
たが、もしかしたら姉か妹のどちらかがそちらを
担ったりして???


後継者難により、廃業かM&Aしか選択肢がなくなる
ような多くの中小企業からすれば、羨ましい限りの
話かもしれません。



これほど著名な事例ではないにしても、偉大な先代
が、事業を大きく育て、それを継いだ息子や娘が、
先代とは違う手法で更に発展させている事例は沢山
あると思います。


逆に、後継者が倒産に至らしめた例もあることで
しょう。


事業継承は一族が引き継ぐのがいいのか、創業家
以外がいいのか、国際的な規模の企業でも同族企業
はありますから、一概にはなんとも言えないと思い
ます。


まぁ~高田明氏は、結果的に息子が後継者として
適任であった、と、再々講演でも著書でも述べられ
ておられますが本音かどうかは少々疑問です(笑)


いずれにせよ、近親者や企業内に優秀な後継者が
いれば、やはりそれがより好ましいように私には
思えます。


今回の「脱感性の事業継承」とはやや趣の違う
話になってしまいそうです。



福島さんは(ご自分がオーナー経営者である
として)自分が創業した会社は、息子か娘に継がせる
のが、よりベターだとお考えでしょうか。


あるいは、更に発展させるためには、血のつながりは
断ち切った方がいいとお考えになられるでしょうか。




ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。



福島さんの幸運な日々を祈念します。




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SILマネジメントサポート 代表 福島清隆
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