【アモリ通信139:歴史と交渉】  20171213


福島清隆 さん

こんにちは。

キャッシュフローコーチ &
   参謀育成コンサルタントの福島清隆です。

 
 
本日のテーマは「 歴史と交渉 」です
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 歴史と交渉 (その8)
 ペリーの砲艦外交にみる日米交渉のいま

 交渉ハンドブック(理論・実践・教養)
 藤田忠[監修]  日本交渉学会[編]
      (P203~P205)
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本年9月27日のアモリ通信128は
「異文化の交渉スタイル」でした。
上記の「交渉ハンドブック」からネタを選んだ
のですが、今回も同じ書籍から選択しました。
少し専門性の高い書籍なので肩が凝るのですが
面白く感じる部分があったので取り上げること
にしました。
要約スタート(^^♪
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1.悲願の太平洋航路
・1853年7月8日、ペリーは浦賀沖に来航した。
・大西洋、インド洋を経てアジアに行く西回り
 航路はイギリスの支配下にあった。
・当時のアメリカはアジアで国家予算の16%を
 上げていた。
・イギリスを考慮して行動するのは不都合だった。
・ペリーの派遣はアジアへの独自の航行を確立する
 為に、つまり太平洋航路の補給地を日本に求めた
 のである。
 
2.アングロ・サクソンの原理
・周知のとおり、交渉はペリーの勝利に終わった。
・このときの、アメリカの強硬な姿勢に日本が屈す
 るというパターンは現代にも受け継がれている。
・ペリーは当初から日本を鎖国から解き放ち、国際
 社会に参加させなければならないという義務感を
 抱いていたといわれる。
◎イギリスの作家バーナードショウが述べている
 アングロ・サクソン特有の考え方
・「彼らは何か欲しいものがあっても、それが欲し
 いとは自分自身にさえ言わない。辛抱強く待つ。
 そうするうちに、彼らが欲するものの持ち主を
 征服することが自分の『道徳的宗教的義務』で
 あるという確信が心の中に生じてくる。
 そうなると、
 彼らの行動は大胆不敵なものになる」
 「例えばイギリス人は世界の半分を植民地にした
  自由と独立の概念を振りかざして、である。
  自国製品のための新しい市場が欲しくなると、
  まず宣教師を送り出し、原住民にキリスト教を
  布教する。
  やがて原住民が宣教師を殺害する。
  イギリス人はキリスト教防衛のために武器を
  取る。それが彼らの宗教的義務なのだ」
 つまり、アングロ・サクソンは自分の行動を何ら
 かの原理に基づいたものと考えるのである。
 その原理を盾に自分の行動を正当化、義務化する
 のである。
 そして、原理に従わない者は悪とし処罰する。
 自分の原理を強制するのである。
 
3.神から与えられた使命
・ペリーの行動原理はマニフェスト・ディスティ
 ニーという考え方で「明白な運命」と訳される。
・これは、アメリカ人の大陸西部への拡大は
 神から与えられた使命であるという考え方であり
 実にアングロ・サクソン的な考え方といえる。
・後に、これに商業活動の自由、自由と平等の
 普遍化といった題目が加わり、鎖国日本への進出
 も正当化された。
・日本を開国させ、その国民に自由と平等の恩恵を
 与えることが、神の意志に従う事だからである。
・ペリーの義務感はここから生まれた。
 大統領から武力行使の許可を得ていた彼は、
 砲艦外交で日本に対して強い態度を取った。
・交渉が決裂したら躊躇なく武力行使したであろう
・悪者の日本を懲らしめることで「義務」を果たそ
 うとしたであろう。
・これに対し日本は彼らのようなしっかりした原理
 を持ち合わせていなかった。
・当初、徳川幕府は開国を絶対に認めない態度であ
 った。
・しかし、ペリーの武力行使もいとわない強い姿勢
 に圧倒され、通商条約以外は全面的に彼らの要求
 をのんだのである。
・原理に基づいた強い態度に敗北したのだ。
 
4.原理原則がない日本
・現在でも日米交渉で見られるパターンの原形がここ
 にある。
・日本は絶対に譲らないと明言しある程度は踏ん張る
 が、土壇場にくると一気に崩れてしまう。
・かってイギリス首相サッチャーは、
 「日本には原理原則がない」といった
・原理がないとは、行動の基準が頻繁に変わり一貫
 していないということである。
◎このことは、逆にいえば、日本には様々な事柄に
 対応できる柔軟性があるともとれる。
 相手がどんな原理を持っていようと、その原理に
 順応する能力があるということである。
・これに対しアングロ・サクソンは、自らの原理が
 ある。彼らは利益を得るために相手の原理に順応
 したりしない。
・彼らは相手の原理を変えてしまうことで利益を手
 に入れるのである。
・日米交渉においてもそれが顕著に現れている。
◎交渉において必要なのは、利益を生み出す原理ま
 で見据え、その原理を、自分のものにより近い、
 より有利なものとするよう心がける事である。
 その場その場で自分の原理を変え、表面的な見栄
 えのよい結果を求めるような態度では有利な交渉
 はできない。
 幕末におけるペリーの対日交渉は、こうした日本
 がもっとも考えねばならない弱点を浮き彫りにし
 た好例といえよう。
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1.
2017 -  1853  =   164
164年前と今の日米関係は何も変わってないって
ことか・・・・・・
2.
原理原則がない日本・・・・・
3.
このことは逆にいえば、日本には様々な事柄に
対応できる柔軟性があるともとれる。
相手がどんな原理を持っていようと、その原理に
順応する能力があるということである。
とりあえず私にとって最も印象的なのが上記3点
3つ目は褒めていいのかどうか、場合によりけり
のようにも思えるのですが、相手がアングロ・
サクソンだと通用しないと言い切れそうです。
が、日本には「負けて勝つ」という意味深な言葉
もありますし。  (苦笑)
この辺の話も語りだせば深くなりそうですが、
日本は島国である
四季折々の自然に恵まれている
世界的な災害大国でもある
一神教でなく多くの神様がいる
   (海の神、山の神・・・・)
災害からも必ず復活していく。
そこに日本人の持つというか、日本という風土で
育った人間に、ごくごく自然に備わっていく感性
があり日本人のモノづくりの素晴らしさがある。
ある人の説に触れて、今の私はそのように考える
ようになりました。
もちろん、例外的(であってほしい)トンデモナイ
人間もそれなりの%で存在します。
(モノづくりと思想は別問題だろ・・・と、
言わないでください・・・苦笑)
AIやIOTそして、世界との距離が飛躍的に縮んで
いく未来社会に向けても、日本人の本質は変わら
ないのかどうか分かりませんが、敢えて言えば
   変わらない・・・・・と思う。

それでいいかどうかは置いといて、アメリカ、
中国、ロシア他、他の国々に翻弄されずに
存在感のある国としてもっともっと繁栄する
日本であって欲しいと私は思います。

実際、そうであり得ると私は思っています。
 

福島さんはアングロ・サクソンの考え方
をご存じだったでしょうか。

そんな彼らとの付き合い方はどうあるべきで
しょうか。
 
ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
 

最後まで読んでいただきありがとうございます。
 
福島さんの幸運な日々を祈念します。
 
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